ご来院の方へ 頭蓋底手術と悪性脳腫瘍の治療について

亀田総合病院の脳神経外科では、頭蓋底手術と悪性脳腫瘍の治療において高い専門性を持つ医療を提供しています。当科では、脳の深部にアクセスするための高度な技術と最新の治療法を用いて、患者さまに安全かつ効果的な治療を心掛けています。また、手術だけでなく、放射線治療や化学療法など、患者さま一人ひとりに最適な治療戦略を提案し、安心して治療を受けられる環境を整えています。

脳腫瘍とは

頭蓋底手術の専門性

・脳の深部への安全なアプローチ

頭蓋底手術は、脳の深い部分にアプローチする手法です。この手術は高度で繊細な技術を必要とし、経験と練習が重要です。亀田総合病院の脳神経外科では、頭蓋底アプローチに特化しており、安全で低侵襲な手術を提供しています。

・術中モニタリングで安全性を確保

全身麻酔下の脳神経外科手術では、神経の状態を把握することが難しいですが、手術中に神経モニタリングを行うことで、術後の神経症状を予測できます。これにより、より安全で合併症の少ない手術が可能となります。私たちは、専門の技師や麻酔科医と連携し、常に安定したモニタリングを実施しています。

・脳幹部の腫瘍治療

脳幹部にある腫瘍(例えば、海綿状血管腫など)は、特に繊細な手術を必要とします。この部位は「No man’s land」と呼ばれ、熟練した頭蓋底アプローチと神経モニタリングの両方が揃って初めて手術が可能です。

・高難易度の腫瘍に対する集学的治療

手術後は、最新の放射線療法と連携し、再発を防ぐための最適な治療を提供します。

・経鼻アプローチによる低侵襲手術

開頭手術だけでなく、鼻から脳の深部にアプローチする技術も取り入れています。この方法では、体表に傷を残さずに手術が行えます。

対象となる疾患:

髄膜腫(錐体骨髄膜腫、斜台部髄膜腫、大孔部髄膜腫、前床突起髄膜腫、小脳橋角部髄膜腫、嗅窩部髄膜腫など)、下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫、ラトケのう胞、脊索腫、聴神経鞘腫、頸静脈孔神経鞘腫、類表皮のう胞、脳幹海綿状血管腫、眼窩内腫瘍など

また、低侵襲の頭蓋底アプローチを用いて、三叉神経痛や片側顔面痙攣に対する微小血管減圧術も行っています。

悪性脳腫瘍の治療戦略

・悪性脳腫瘍に対する集学的治療

悪性脳腫瘍には、手術だけでなく、放射線治療や化学療法を組み合わせた治療が必要です。当科は、最新の治療法に精通しており、患者さまに最適な治療を提案します。また、腫瘍内科と連携し、安全な化学療法を提供する体制も整えています。

・交流電場療法

特に悪性神経膠腫(膠芽腫)に対して、交流電場療法などの最新技術を使用し、患者さまが腫瘍を克服できるよう全力でサポートします。

・大学病院との連携で高度な治療を提供

都内の大学病院と連携し、治験や先進医療の選択肢を患者さまに提供できる体制を整えています。

対象となる疾患:

悪性神経膠腫(星細胞腫、乏突起膠腫、膠芽腫)、転移性脳腫瘍、中枢神経原発悪性リンパ腫、悪性髄膜腫など

文責:東本 杏一

脳腫瘍が疑われる症状がある方や、脳ドックなどで再検査が必要とされた方で診察をご希望の方は、予約センターにてご予約をお願いいたします。また、他院からのご紹介患者さまも受け入れております。

東本医師の外来日
月曜午前 脳神経外科一般外来 / 水曜午後 脳腫瘍専門外来となります。

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