データとAIの企業であるDatabricks(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下「データブリックス」)は、医療法人鉄蕉会 亀田総合病院(所在地:千葉県鴨川市、院長:亀田俊明)が、医療業界向けのデータとAIの基盤であるデータブリックスの「データ・インテリジェンス・プラットフォーム」を採用したことを、本日発表しました。導入に際しては、データブリックスのソリューション導入支援の専門コンサルティング企業であるarcbricks(アークブリックス)が協力しています。
データブリックスのデータ・インテリジェンス・プラットフォームの導入により、亀田総合病院では患者サービスの質向上、現場スタッフの業務負担軽減、病院経営の最適化を図るとともに、これらの取り組みを日本全国の医療機関へ波及させることを目指します。
背景と取り組み概要
日本の医療業界は現在、医療費の高騰、慢性的な人材不足、高齢化による患者ニーズの多様化、さらには診療報酬改定による経営環境の悪化など、複数の構造的課題に直面しています。加えて、新病院の建設や施設改修にかかるコストも増加傾向にあり、より効率的かつ持続可能な病院運営の実現が急務となっています。
亀田総合病院では、こうした課題を包括的に解決すべく、データブリックスの高度な分析力とAI・機械学習機能を活用した次世代型病院経営モデルの構築に着手しました。
具体的には、電子カルテをはじめとする病院内に点在する患者データを統合・クレンジングし、一元的に管理できるよう、近代化され統一されたデータ基盤を構築。データブリックスが提供するAIとデータアナリティクスにより、亀田総合病院は以下の領域における変革を推進します:
- リアルタイムの診療支援(カルテ検索による必要情報の迅速な抽出)
- 看護業務のデジタル化(モバイル端末によるリアルタイム情報共有)
- 患者入退院管理(Digital Patient Flow Management:DPFM導入による患者情報の統一化、及び満足度の向上)
- ベッドコントロールの最適化(退院予測によるベッド最適配置支援)
- 遠隔モニタリングとケアの向上を可能にするベッドサイドIoT活用(デバイスによる患者情報の収集とデータ利活用 )
コメント
亀田総合病院 CDO(最高デジタル責任者) 太田良二
「医療業界におけるデータ活用の可能性は極めて大きく、データブリックスのプラットフォームを導入することで、診療の質向上と業務効率化の両立を実現できると確信しています。当院だけでなく、全国の病院にとっても、医療費の高騰、人手不足、インフレといった厳しい経営環境を乗り越えるための、力強いパートナーになると期待しています。」
データブリックス日本法人 データブリックス・ジャパン 代表取締役社長 笹俊文
「亀田総合病院が、当社のデータ・インテリジェンス・プラットフォームを採用されたことを光栄に思います。本取り組みを通じて、亀田総合病院のみならず、日本全国の医療機関でデータ主導の意思決定が可能となることにより、医療機関における患者さんへのより質の高いサービスの提供、現場業務の効率化、持続可能な医療経営の実現に向けて、当社も支援してまいります。」
今後の展望
亀田総合病院では、今回の取り組みで得られた知見と成果を他の医療機関とも積極的に共有し、日本全体の医療レベル向上と持続可能な医療システムの構築に貢献していきます。
亀田総合病院について
医療法人鉄蕉会 亀田総合病院は、「Local & Global」をスローガンに、地域医療の中核を担いながら、国際水準の医療体制を備え、世界に通用する質の高い医療の提供にも注力しています。電子カルテを日本でいち早く独自開発・導入するなど、医療ITの先駆者としても知られ、先進的な医療DXにも積極的に取り組んでいます。
公式ウェブサイト(日本語)https://medical.kameda.com/general/patient/index.html
データブリックスについて
データブリックスはデータとAIの会社です。Block、Comcast、Condé Nast、リヴィアン、シェル、そしてFortune 500の60%以上を含む世界中の10,000以上の組織が、データ、アナリティクスおよびAIを統合し民主化するデータブリックスのデータ・インテリジェンス・プラットフォームを利用しています。米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置き、世界中にオフィスを構えるデータブリックスは、Lakehouse、Apache Spark™、Delta Lake、MLflowのクリエイターによって創立されました。詳細については、ウェブサイト(日本語) をご確認ください。