お知らせ 亀田総合病院が日本初のACGME-I認証を取得しました

このたび、医療法人鉄蕉会亀田総合病院は、日本で初めてACGME International(ACGME-I)の認証を取得しました。この認証は、国際的に認められた卒後医学教育の質を保証する重要な指標であり、当院が世界基準に則った教育環境とプログラムを提供していることを証明するものです。

ACGMEとACGME-I認証とは?

ACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education)は、医師が安全で質の高い医療を提供できるよう専門的な教育基準を設定し、モニタリングを行っているイリノイ州シカゴに拠点を置く非営利団体です。ACGME International(ACGME-I)はACGMEの国際部門で、米国内での成功モデルをもとに、国際基準に沿った卒後医学教育プログラムを提供・認定しています。どちらの組織も卒後医学教育システムの質向上を目指し、よりよい医療を提供できる医師を増やすことを理念としています。認証審査はプログラムやカリキュラムといった教育の質に関わるもの、指導体制といった教育環境が整っているかどうか、安全に学べる労働環境が整っているかなど、多岐にわたって厳格な審査が行われます。ACGME-Iは他にも国際医学教育に関する研究や、世界規模での指導医養成を牽引しています。2024年末までに、12カ国の23施設を認証してきた実績を誇り、日本では亀田総合病院が初めての認証となります。

総合内科 野木 真将 部長コメント

私自身、ACGME認定の米国プログラムにおいて総合内科トレーニングを受けた経験から、国際認証が組織の教育に対する情熱を喚起し、質の向上を継続的に促す効果があることを深く実感しております。
日本では卒前教育(医学部)に対する国際認証評価システム(日本医学教育評価機構:JACME)が2017年から導入されていますが、卒後教育(初期研修および専攻医プログラム)においては、第三者による国際的な視点からの認証評価システムは珍しい状況です。
当院での研修を希望される医学生や現在研修中の医師、そして指導医の皆さまが安心して研修に臨める環境を整えるため、このたびACGME-Iの国際認証を申請する決断をいたしました。将来的に海外臨床留学を志す医師にも、国際基準に準拠した研修制度を先取りして経験できることは有益だと思います。
認証申請に際して、研修組織のガバナンス体制、研修医への教育・支援体制、さらには当院の教育に対するミッションやビジョンの再評価を徹底的に行いました。さらに、認証を取得することにより、国外からの定期的な外部監査を通じて教育体制を客観的に評価し、改善を続けることが可能になります。
この過程は決して容易ではありませんでしたが、これらの努力は未来の良医を育成し、患者様の信頼を獲得するために必要不可欠であると確信しております。
多くの方々のご協力と情熱のおかげで、このたび国際認証を取得できましたことを大変嬉しく思います。
しかしながら、認証取得は最終的な目標ではなく、「自発的かつ継続的に改善を図る組織文化の維持」が理想的な形であると考えております。
当院は、医療サービスにおけるJCI(Joint Commission International)認証と、医師養成におけるACGME-I認証という二つの国際基準を遵守しながら、地域住民の皆さまの健康を支える役割を果たしていきたいと考えております。

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