診療科・部門紹介 整形外科

診療内容

当科の特徴

整形外科では、急速に進歩する医療技術に対応するため、運動器官を構成する部位や組織などの疾病・ケガ毎に専門領域が細分化されております。(詳しくは、図1をご参照ください。)
そこで、当院では従来の一般整形外科を対象とした診療のみならず、各領域の専門医を集め、より質の高い最先端医療が提供できるよう専門領域での診療をおこなっております。
 

各領域のご案内

腫瘍性疾患(専門医:黒田浩司、下地尚
骨に発生した腫瘍や、筋肉・神経・脂肪・血管などの組織に発生した腫瘍の診療をおこないます。他院にて腫瘍が見つかりセカンドオピニオンを希望の方は、是非、黒田医師の外来を受診して頂くことをお勧めいたします。

下肢疾患(専門医:江黒日出男、久保宏介)
主に股関節や膝関節の様々な症状に対して診療をおこないます。
「膝や股関節が痛くて買い物に行くのがやっとだ」「膝や股関節の痛みのために旅行に行くのが億劫になっている」など股関節・膝の痛みにお困りの方は是非、外来受診をお勧めいたします。

外傷性疾患(専門医:亀岡尊史、早乙女進一、仲里和幸
外傷性疾患とは、交通事故などの高エネルギー外傷や、スポーツや日常生活などでの転倒による骨折や捻挫などのケガをいいます。
骨折などの整形外傷は、治療する医師により術後成績が大きく異なり、整形外傷専門の医師がおこなうことで、長期的な予後が改善されます。
「骨折を将来困らないように治療したい」、「他院で骨折の治療をしたのだけどなかなか症状が改善しない」など整形外傷でお困りの方は、是非、整形外傷専門医の外来を受診お勧めいたします。

脊椎・脊髄疾患(専門医:佐々木真一、金森康夫)
背骨(首から腰(骨盤)まで)の病気を専門に診療をおこないます。
「腰痛がひどくて日常生活がつらい」、「手足にしびれがあって困っている」などの症状がある方は、是非、外来受診をお勧めいたします。ブロック注射のような保存療法から、体の負担が少ない低侵襲手術(脊椎内視鏡手術)も積極的におこなっています。
脊椎・脊髄疾患についてさらに詳しく
上肢外科・外傷再建センター(専門医:久能隼人)
上肢外科・外傷再建センターでは主に上肢,肩から指先までを含んだ外傷や変性疾患などのあらゆる病気やケガを対象に診断、治療を行っています。手は非常に人間の身体の中でも非常に複雑な臓器であり、かつ第2の脳と呼ばれる程敏感で繊細な部分です。そのため怪我や病気で手の機能が障害されると日常生活において大きな障害となることは言うまでもありません。
上肢外科ではそれを扱うにあたり豊富な知識と確実で丁寧な技術を纏い、機能的で整容的な手、上肢を目指し治療を行っています。

対象となる病気やけがには非常に多くのものがあります。代表的なものとして、腱鞘炎(手のこわばり)や手根管症候群(手の痺れ)、母指CM関節症(母指の付け根の痛み)、指の変形(ヘバーデン結節、ブシャール結節)といった病気から、転んで手をついておこる橈骨遠位端骨折(手首の骨折)や舟状骨骨折、肘関節周囲の骨折や脱臼に伴う靭帯損傷、上腕骨骨折など多岐にわたります。

不幸にも事故や仕事中の怪我で指を切断してしまった方、過去のけがで手の変形や痺れが残っているという方に対しても、マイクロサージェリー(顕微鏡を使用し非常に小さな血管や神経を縫合する技術)を用いて切断指再接着や組織移植などを行い最大限の機能回復が得られるように努めています。また他院では切断しかないと言われるような下肢外傷においても救肢を目指して温存、再建治療を行っています。骨折治療後後遺症の難治性偽関節や神経損傷後の麻痺、組織の欠損に対してもこれらの技術を応用し積極的に治療に取り組んでいます。

センター長の久能は日本国内の手外科専門施設にて研修を積んだ後、2度の海外留学を経て豊富な症例経験をもとに的確で効果的な診断、治療を心がけています。
上記のような病気や怪我でお困りの方は、是非諦めずに受診をして頂くことをお勧めします。
靴外来のご案内

診療関連トピックス

対象疾患

当院整形外科には各分野の専門医師がそろっております。
下記疾患以外にも、各種骨折・脱臼・肉離れなども専門としております。首や腰などの脊椎疾患は当院では脊椎脊髄外科が担当しています。

全身
関節リウマチ、骨粗鬆症、離断性骨軟骨炎、ガングリオン、良性・悪性腫瘍


肩甲上神経絞扼性障害、腱板損傷・断裂、拘縮肩、上腕骨近位端骨折、上腕骨骨端線損傷、上腕二頭筋腱損傷・断裂、石灰沈着性腱板炎、上方関節唇損傷(SLAP)、肩関節脱臼

胸郭
胸郭出口症候群、鎖骨骨折、肋軟骨骨折、腕神経叢損傷

上腕
(上腕二頭筋腱損傷・断裂)、(上腕骨近位端骨折)


上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎、肘外側側副靭帯損傷、肘内側側副靭帯損傷(MCL)、肘後方衝突症候群、肘頭滑液包炎、肘部管症候群、野球肘


キーンベック病、ドゥケルヴァン腱鞘炎、尺骨突き上げ症候群、手根管症候群、弾発指(ばね指)、橈骨遠位端骨折、フォルクマン拘縮、三角線維軟骨複合体損傷(TFCC損傷)、指節間関節靭帯損傷

骨盤
骨盤輪不安定症、下前腸骨棘剥離骨折、仙腸関節障害、恥骨結合炎、(坐骨神経障害)、上前腸骨棘剥離骨折


臼蓋形成不全、天性股関節脱臼、大腿骨頚部骨折、大腿骨頭壊死症、大腿骨頭すべり症、単純性股関節炎、ペルテス病、変形性股関節症、グロインペイン(鼡径部痛症候群)

太もも
外側大腿皮神経絞やく症候群、大腿四頭筋肉離れ、ハムストリングス肉離れ


変形性膝関節症、膝半月板損傷、膝関節前十字靱帯損傷(ACL)、膝関節後十字靭帯損傷(PCL)、膝関節内側側副靱帯損傷(MCL)、膝関節外側側副靱帯損傷(LCL)、オスグッド・シュラッター病、タナ(滑膜ひだ)障害、色素性結節絨毛性滑膜炎、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)、膝蓋骨亜脱臼症候群、膝蓋骨骨折、有痛性分裂膝蓋骨

すね・ふくらはぎ
シンスプリント、腓腹筋断裂


足部アーチ障害、アキレス腱周囲炎、外脛骨障害、外反母趾、距骨下関節不安定症、踵骨骨折、アキレス腱周囲炎、前足根管症候群、足底筋膜炎、足関節捻挫、足根洞症候群、二分靭帯損傷、腓骨筋腱・脱臼、変形性足関節症、リスフラン靭帯損傷、有痛性三角骨、踵骨骨端症(セーバー病)
 

診療実績

外来延べ患者数 42,837名
入院延べ患者数 20,770名
(2022年度実績)
疾患別症例数(2022年度実績)
  入院患者数
悪性新生物(続発性悪性新生物含む) 16
良性新生物 13
性状不詳又は不明の新生物 30
上肢の単ニューロパチ<シ>ー 23
化膿性関節炎 10
多発性関節症 7
股関節症[股関節部の関節症] 46
膝関節症[膝の関節症] 80
第1手根中手関節の関節症 23
その他の関節症 4
その他の変形性脊柱障害 43
脊椎症 21
その他の脊椎障害 81
頚部椎間板障害 5
その他の椎間板障害 51
骨の癒合障害 17
骨髄炎 9
処置後筋骨格障害,他に分類されないもの 9
頚部損傷 4
肋骨,胸骨及び胸椎骨折 19
腰椎及び骨盤の骨折 41
肩及び上腕の骨折 71
前腕の骨折 151
前腕の筋及び腱の損傷 6
手首及び手の骨折 24
手首及び手の筋及び腱の損傷 14
手首及び手の外傷性切断 10
大腿骨骨折 161
下腿の骨折,足首を含む 98
足の骨折,足首を除く 31
処置の合併症,他に分類されないもの 5
体内整形外科的プロステーシス,挿入物及び移植片の合併症 4
その他 79
合計 1,206
年間手術件数 1,337件(2021年 1,398件)
人工関節 175件(155件) 骨軟部腫瘍 62件(54件) 脊椎 284件(285件) 
骨折観血的手術 393件(354件)
 
術式別手術数
術式 2021年度 2022年*
亀田クリニック 89 80
 腱鞘切開術 62 46
 手根管開放術 21 24
 その他 6 10
亀田総合病院 1200 1257
 観血的整復内固定術    
  (上腕骨) 41 32
  (橈骨・尺骨) 67 100
  (手根骨・中手骨) 15 6
  (指節骨) 15 11
  (大腿骨) 121 112
  (膝蓋骨) 10 11
  (脛骨・腓骨) 45 57
  (足根骨・中足骨) 14 20
  (鎖骨) 22 19
  (骨盤) 6 6
 経皮的鋼線刺入固定術 12 19
 創外固定術 19 27
 骨内異物除去術 123 129
 関節形成術 10 10
 関節固定術 17 26
 偽関節手術 4 8
骨切除・骨短縮術 - 4
 洗浄・デブリードマン 29 37
 滑膜切除術 9 5
 手根管開放術 22 18
拘縮手術・受動術 - 3
整復手術 - 5
 神経移行術 14 13
 神経縫合術 - 3
 腱縫合術 15 6
 腱鞘切開術 1 5
腱移行・腱移植手術 - 9
 人工関節    
  (股関節(全)) 49 49
  (股関節(部分)) 36 50
  (膝関節) 65 73
  (その他) 5 3
 骨腫瘍切除・掻爬術 19 26
 皮膚・軟部腫瘍摘出術 25 35
 四肢切断術 10 9
植皮・皮弁・断端形成術 - 20
切断肢再接合術 - 4
 脊椎固定術 142 115
 椎弓切除・椎弓形成術 67 76
 椎間板摘出 32 31
 ヘルニコア注射術 2 3
 バルーン椎体形成術 32 41
 その他 85 21
総計 1,289 1,337
*2022年 = 2022年01月~2022年12月

担当医表

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