お知らせ 元気な膝が笑顔をつくる 2月25日は「ひざ関節の日」

歩行や階段の上り下りなどで膝が痛むことはありませんか? もしかするとそれは「変形性膝関節症」かもしれません。膝関節の軟骨や半月板が加齢とともにすり減り関節が変形して痛みを招く場合や、病気やケガが原因で起こることがあり、国内の患者数は2,500万人(約5人に1人)とも推定されています※。運動不足や肥満、骨密度の低下で発症リスクが高まるとされ、女性に多くみられます。変形性膝関節症は徐々に進行するので、早期に治療を行えば、軟骨の変形を遅らせることもできます。

変形性膝関節症の治療は、膝関節まわりの筋肉を強化する「運動療法」、炎症や痛みの緩和を目指す「薬物療法」が基本となります。これらの方法で痛みが治まらず、日常生活が困難になった場合は、手術が検討されます。

手術には大きく分けて「人工膝関節置換術」と「骨切り術」があります。人工膝関節置換術は、膝関節の傷んでいる部分を人工物に置きかえる手術で、骨がもろい80歳以上の方にも施術できること、人工関節の耐用年数が15~20年程度であることから、高齢の方に多く適用されます。一方、骨切り術はO脚変形やX脚変形となっている膝に対して大腿や脛すねの骨に切り込みを入れて、変形を矯正します。軟骨の摩耗が膝関節の内側もしくは外側に限られていたり、活動性が高い場合に選択されます。その他、比較的若年性の軟骨損傷に対して自分の細胞を用いて軟骨の欠損部分を修復する膝軟骨の再生医療など、新しい治療法もでてきています。

膝の痛みでお困りの方は、「整形外科」または「スポーツ医学科」を受診ください。膝関節の軟骨や半月板の状態、どのような活動を希望されるかなどを確認した上で、両科で連携して対応いたします。

  • 吉村典子「わが国における運動器疾患の疫学研究」 2019年
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