体外受精の保険適用について~年度をまたぐ治療では助成金の申請延長はできるの?~

2022年2月9日に4月以降の保険適用に関する診療報酬点数が発表され、当院のブログでも、わかりにくい部分をかみ砕いてお伝えしました(体外受精の保険適用について~当院受診中の患者様へ(2022/2/10現在)~

最近、現在既に体外受精治療をしている方、またこれから初めて体外受精に向けてステップアップをしようと思っている多くの患者様より、「年度をまたぐ治療では、助成金の申請延長はできるのでしょうか?」との問い合わせを受けるようになりました。

2022年2月15日現在、千葉県特定不妊治療費助成事業に関するホームページの申請期限に関する注意書きで、「※現時点で、令和4年度の助成制度の実施が国から示されていないため、令和4年4月以降の申請に対して助成できる制度及び予算がなくなる可能性があります。令和4年度の状況がわかりましたら、ホームページ等でお知らせします」との注意書きはありますが、現段階では具体的な申請延長の内容には触れられていません。(https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/boshi/funinchiryou/
よく読むと、「1回の治療」の終了日が、令和3年度中のものと記載がありますので、体外受精~移植~判定の終了日が年度内のものという意味なのですが、令和4年3月31日(木曜日)必着と大きく書かれているので、上記の注意書きが目に入らず、年度内に採卵して、移植が4月以降になる場合はどうなるの?と不安になっている方も多くいらっしゃいそうです。
東京都を始め、多くの自治体のホームページで「申請期限延長」の具体的な期限を既に掲げているところもありますが、独自で予算をとっているなど自治体によっても異なります。
実際の助成金の申請延長に関しては、ご自身のお住いの自治体のホームページをご覧いただければと思います。

今の時点で国の補正予算として可決されていることが、不妊治療の保険適用の円滑な移行に向けた支援として書かれていますので参考になさってください。
「現行の助成が円滑に行われるよう、予算額が不足する自治体に対しては、不足分を措置する」ともありますので、「移行期の治療計画に支障が生じないよう、年度をまたぐ一回の治療(申請回数が複数回残っている方でも1回のみ)について、経過措置として助成金の対象とする」という内容だけは、全国共通と考えてよさそうです。

具体的な内容が出て参りましたら、また皆様にも知らせしたいと思います。

文責:石川恵(事務長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

当ブログ内のテキスト、画像、グラフなどの無断転載・無断使用はご遠慮ください。

亀田IVFクリニック幕張