胚盤胞グレード別の妊娠率・流産率(亀田IVFクリニック幕張:-2021/12)

2021年12月までの体外受精治療(胚盤胞グレード別の妊娠率・流産率)をご報告いたします。今回の保険適用では、凍結した移植胚を貯めるために採卵を繰り返しすことは原則できません。どのクラスまでの胚盤胞を凍結するかが、重要になってきます。胚盤胞グレード別の妊娠成績はクリニックごとに異なりますので、ご自身の治療するクリニックでの方針を確認のうえ、凍結対象胚をご相談いただければ幸いです。
今回、当院では先進医療のタイムラプス培養を選択された患者様には従来の受精確認・初期胚のVeeck分類・胚盤胞のGardner分類に加え、分割した時間軸でスコアリングするKIDScoreやAIスコアリングのiDAScoreを含めて凍結胚を判断していく予定です。
当院ホームページの体外受精の成績別途まとめて収載いたしますので、そちらもご確認ください。

胚盤胞グレード別の妊娠成績です。PGT-A(着床前スクリーニング検査)の症例は除いてあります。胚盤胞とは、胎児になる部分(内部細胞塊=ICM)と胎盤になる部分(栄養外胚葉=TE)が明確に分かれた状態の胚です。このICMとTEは、細胞数の多さなどにより個々にA、B、Cの3段階に評価されます。(胚盤胞評価方法をGardner分類と言います)ICMグレードとTEグレードの組み合わせをExcellent、Good、Average、Fairの4段階評価に変換し、比較した妊娠率を下記に示します。
もちろん、Excellent、Goodの胚盤胞のみを凍結して移植していくのが胚移植あたりの妊娠率の観点からは好ましいのですが女性年齢があがると、なかなかExcellent、Goodの胚盤胞ができません。なので、症例に応じて個別に対応することが必要になってきます。

亀田IVFクリニック幕張の胚盤胞グレード別の妊娠率(開院~2021年12月)

胚グレード別の流産率

文責:川井清考(院長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

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