体外受精における妊娠率(亀田IVFクリニック幕張:-2021/12)
2021年12月までの体外受精治療(胚移植あたりの妊娠率)をご報告いたします。今回の保険適用となった女性年齢も意識したグラフでご報告いたします。
当院ホームページの成績にもまとめて掲載いたしますので、そちらもご確認ください。
①胚移植あたりの妊娠率
臨床妊娠とは、超音波検査で胎嚢(赤ちゃんが入っているふくろ)が確認できた状態であり、尿中や血中でのhCG陽性による生化学妊娠(化学流産)とは異なります。
生化学妊娠陽性率の方が臨床妊娠率より5~15%ほど高くなるため、臨床妊娠率と生化学妊娠陽性率を区別して理解することは重要です。国内では、臨床妊娠率を“妊娠率”として定義することが一般的であり、下記は当院の臨床妊娠の実績になります。なお、PGT-A(着床前スクリーニング検査)での胚移植は除いております。
臨床妊娠率は、臨床妊娠率=臨床妊娠数/胚移植数×100% として計算されます。
亀田IVFクリニック幕張の臨床妊娠率(2021年1月~12月)
②胚移植あたりの流産率・妊娠継続率
流産率は、臨床妊娠後に22週未満で流産に至ってしまった割合を言います。
流産率は、流産率=流産数/臨床妊娠数×100% として計算されます。臨床妊娠数から流産数を除いた数は妊娠継続数となり、ほぼ全数分娩に至ります。
下記表では臨床妊娠あたりの妊娠継続率と胚移植あたりの妊娠継続率の2つを表記し、その下のグラフでは臨床妊娠率のグラフを流産と継続に色分けして表示いたしました。女性年齢40歳を超えると、移植に到達しても妊娠継続率が低いことがわかります。
亀田IVFクリニック幕張の流産率・妊娠継続率(2021年1月~12月)
文責:川井清考(院長)
お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。
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