クルーガーテストの紹介

今回はクルーガーテストについてお話します。
簡単に説明すると、この検査は精子を染色して、精子頭部(頭)、精子頸部(首)、尾部(尻尾)の形態から正常・異常を判断するものです。

染色した後の精子の写真を8枚並べます。①は正常で②~⑧は異常です。異常(②~⑧)と判定される精子達は①の正常な精子に比べて、
②頭が小さく首に対して曲がっている
③頭が極めて小さい
④尾部が1本多い(2本ある)
⑤頭部がやや小さい
⑥頭部が楕円でなく丸い
⑦頭部が大きい
⑧首が膨らんでいる

この検査では染色した精子を300個観察して、その中で正常と判定された精子の割合を出します。正常と判定された精子の割合が4%以上であれば問題なしと判断されます。4%です。裏を返せば、精子100個中96個は異常形態ということになります。精液に含まれている精子の中で、正常な形態の精子の割合は少ないことがお分かり頂けると思います。

クルーガーテスト、精子の形態について知って頂ければ幸いです。

 

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当院を受診していない方も無料で受講できますのでご活用ください。
https://medical.kameda.com/ivf/info/news/detail/537.html

文責:平岡謙一郎(培養室長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

亀田IVFクリニック幕張