着床前染色体異数性検査(Preimplantation Genetic Testing for aneuploidy; PGT-A)について(その②)

今回はPGT-Aの検査結果についてお話します。

採取されたTE細胞は次世代シーケンサーと呼ばれる解析機器で染色体異数性の検出が行われます。データ解析が終わると次のようにレポートが返ってきます。いくつかデータ例を示します。横軸は染色体の番号、縦軸は染色体の数を示しています。こちらは染色体番号1番から22番目までが全て2本あるので正常、性染色体であるX染色体が1本、Y染色体が1本のXYなので男の子であることが分かります。

こちらも常染色体は1番から22番まで全て2本あるので正常、性染色体であるX染色体が2本あり、Y染色体がないXXなので女の子であることが分かります。

こちらは18番目の染色体が1本しかないモノソミーなので異常です。

こちらは19番目の染色体が3本あるトリソミーなので異常です。

こちらは4番目、8番目、15番目の染色体が1本しかないモノソミーなので異常です。

次回はPGT-Aの課題についてお話します。

文責:平岡謙一郎(培養室長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

亀田IVFクリニック幕張