精子の大きさ
前回は卵子の大きさについて説明しました。今回は精子の大きさについて説明致します。こちらの動画の精子の周りはネバネバした液体なので、精子はゆっくりと泳いでいます。ネバネバしていない液体の中では精子はもっと速く泳ぎます。
精子はざっくりと分けると、頭部(頭)、頸部(首)、尾部(尻尾)から成り立っています。尻尾は前進して卵子に近づくための動力源になります。頭の中には男性のDNAと卵子の中に入るために必要な酵素が入っています。首は精子が卵子の中に入った後で女性のDNAを引き寄せて捕まえるために伸びる手が収められています。
具体的な数字で言うと精子の全長は60μmで、身近なものに例えると髪の毛1本分よりも少し小さい程度の大きさになります。
同じ比率で卵子と精子を並べるとこんな感じになります。サイズ的に見て精子は卵子に比べてとても小さいことが分かります。
精子は小さ過ぎて肉眼で見ることはできません。こちらの写真はチューブの底に精子を集めた状態です。チューブの底に白く濁って見えるのが精子の集まりなので、精子の色は白色であることが分かります。
こんなに小さな細胞から赤ちゃんが誕生するのですから、精子と卵子はすごいと思います。
文責:平岡謙一郎(培養室長)
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