一番出生率が高いBMIは?(Fertil Steril. 2023)

妊娠するためには女性の全身状態が良い方がいいに決まっています。
栄養状態、身体活動、代謝、インスリン抵抗性、血圧、高脂血症、甲状腺機能、炎症レベルなど様々ありますが、そのなかで数値化しやすいのがBMIです。
SARTデータベースを用いて正常核型胚異色で一番出生率が高いBMIを解析した報告をご紹介いたします。

≪ポイント≫

正常核型胚移植ではBMI 23~24.99が、一番出生率が高くなりました。

≪論文紹介≫

Andrea Peterson, et al. Fertil Steril. 2023 Nov 10:S0015-0282(23)01994-5. doi: 10.1016/j.fertnstert.2023.11.005.

BMIと正常核型凍結融解胚盤胞移植後の生殖医療成績との関連を評価したレトロスペクティブコホート研究です。2014~2019年のSARTデータベースから55,888名77,018周期の自己卵子・ドナー卵子を用いた凍結融解胚移植を、BMI(WHOカテゴリー)で層別化し解析しました。PCOSのみと診断された患者(4,626名)および男性因子のみと診断された患者(10,854名)周期についてサブグループ解析を行いました。評価項目は臨床妊娠、流産(妊娠24週未満)、出生率としました。
生児出生率、副次的アウトカム指標は臨床的妊娠率および生化学的妊娠率とした。多変量一般化加法混合モデルおよび対数二項モデルを用いて、BMIと転帰指標の関係をモデル化した。
結果:
70,752周期が自己卵子由来、6,266周期がドナー卵子由来でした。自己卵子由来では、BMIと出生率に統計的に有意な非線形の関連が観察され、BMI 23~24.99で最も高い出生率が観察されました。BMI 23~24.99を基準値とした場合、他のBMI範囲では出生および臨床妊娠率が低く、BMIが基準値から遠ざかるにつれて低下し続けました。BMI 18.5未満では出生率が11%低かったが、BMI 40以上では27%低くなりました。

≪私見≫

この報告、サプリメントがとても面白いです。
移植胚数の関係、生化学妊娠の関係、民族による違い、年齢による違い、不妊原因別の関連などです。色々なバイアスはありそうですが、移植胚数は関係しない、アジア人は今回の結果に準じる、変動は35-40歳が著明、排卵障害・PCOSが著明という結論です。
まだまだ学ぶこと多いですね。

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文責:川井清考(院長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

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