論文掲載決定しました

この度、共著者となったピエゾICSIについての論文が海外の雑誌に掲載されました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1472648321002790

論文を書いたのはZander-Fox博士。オーストラリアの体外受精施設であるMonash IVFグループのScientific Director(全グループの培養室の運営・管理・研究を統括する最高責任者)であると同時にオーストラリアの3大学(モナッシュ、アデレード、南オーストラリア)の准教授も兼任されています。彼女はこれまでに学術論文を30報以上発表している才色兼備で大変優秀な女性研究者です。

彼女との初めての出会いは2016年、場所は当クリニックでした。講演の為、来日された際、立ち寄って頂きました。翌年の2017年、オーストラリアの学会に参加した際には彼女のクリニックを訪問させて頂きました。その翌年、2018年に彼女の右腕であるKevin培養士がピエゾICSIの技術研修のため2日間来院され、ここでピエゾICSIに関するノウハウを全てお伝えしました。Kevinも大変優秀で、僕の拙い英語もなんのその、スポンジが水を吸収するが如く、2日間で全ての技術を習得していきました。

その後、KevinはオーストラリアでピエゾICSIを開始、顕微授精の受精率が改善し、その結果をZander-Foxがまとめたものが今回の論文となりました。彼女が論文を書き終えた際、共著者になって欲しいと連絡があり快諾した次第です。

培養士となって、全世界の顕微授精の受精率の改善に貢献したいと漠然と願っていた夢の一部が叶って感無量です。これは自分の周りの人達との出会い、出会いのタイミング全てが揃って始めて実現したものです。これら全ての出会いに感謝です。

次回は、この論文の詳細を紹介したいと思います。

文責:平岡謙一郎(培養室長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

亀田IVFクリニック幕張