顕微授精後に受精させられなかった卵子から何を学ぶか?

日本卵子学会(胚培養士資格、管理胚培養士資格認定を行っている学会)が刊行する学術雑誌10月号に当クリニックの論文が掲載されました。

編集委員長より「管理胚培養士セッション~日ごろのラボ業務からもう一歩先へ~」という特集で顕微授精をテーマにして何か書くよう依頼を受けました。

ラボ業務として日ごろ実施している顕微授精は翌日には受精結果が明確に出ます。患者さんにとって最高の受精結果は言うまでもなく「正常受精」です。御参考までに当クリニックの開院から昨日までに実施した顕微授精後の「正常受精率」は83%でした。裏を返すと17%の卵子は「顕微授精後に壊れてしまった」、あるいは、「受精反応が見られなかった」、あるいは、「異常受精となってしまった」ということになります。

我々培養士の使命は「正常受精率」を100%にすること、そのためには「正常受精」以外の卵子を1個でも多く減らすことに尽きます。

今回発表した論文では、顕微授精後に「正常受精」以外の結果となってしまった原因と対策を過去に行った比較検討の結果から考察致しました。しかし、この論文で述べさせて頂いた原因と対策は全体の極一部に過ぎず正解かどうかも分かりません。まだまだ見えていない原因と対策があると強く感じています。こちらの論文を執筆させて頂いて、改めて、現状に満足せず、常に最高の顕微授精技術を目指していかなければならないとの思いを強く致しました。

文責:平岡(培養室長)

お子さんを望んで妊活をされているご夫婦のためのブログです。妊娠・タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などに関して、当院の成績と論文を参考に掲載しています。内容が難しい部分もありますが、どうぞご容赦ください。

亀田IVFクリニック幕張