ご来院の方へ 排卵
卵胞が破裂して、卵巣から卵管へと卵子が飛び出すこと
成熟した卵胞は、「LHサージ」という現象により、さらに急激に成長します。すると、卵丘細胞と顆粒膜細胞が分かれ始めて排出される準備が進み、卵胞が破裂し、卵巣の壁を卵丘細胞が押し割って卵子が飛び出します。これを排卵といいます。卵子は卵管釆にキャッチされ、受精をする場所である卵管膨大部に到着し、精子の到着を待ちます。卵巣に残った排卵後の卵胞は黄体となり黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌し、着床・胚形成をサポートします。
排卵の流れ
STEP1:卵胞の成熟
ひとつの卵胞が元の1000倍にまで急激に大きくなる。卵子の大きさは変わらない。
STEP2:卵子が卵管采へ
排卵から着床まで卵子を守る卵丘細胞が、卵巣の壁を押し割り、卵子を卵管采へと放出する。
STEP3:精子を待つ
卵子は、卵管膨大部で精子を待つ。卵子の放出を終えた卵胞は黄体となり、子宮内膜を厚くする働きをする。
用語説明
LHサージ:卵胞を成長させる黄体形成ホルモン(LH)が、脳から集中的に放出される現象。
卵管采:卵管の先端にあり、手を広げたような形で卵子を卵管へと取り込む。
黄体:排卵後の卵胞が変化したもの。子宮内膜を着床しやすい状態に整えるホルモンを分泌する。
子宮内膜 :受精卵が着床する場所。妊娠しないと剥離し、月経血となって体外へ排出される。