ご来院の方へ 子宮鏡下手術

1.子宮鏡下手術とは

近位卵管の高度の狭窄、閉塞病変を再開通させ一般治療(タイミング・人工授精)による妊娠率を改善させる手術です。
子宮鏡下手術とは、子宮鏡(カメラ)を子宮の入り口から挿入し、子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどを子宮鏡の先端にある電気メスを操作し切開・切除する手術です。

詳しい方法:
子宮の内部に生理食塩水を注入し子宮を膨らませます。膨らんだ子宮の内部を、子宮鏡で観察します。モニターで観察できるため、モニターを見ながら、子宮筋腫や子宮内膜ポリープを電気メスで切開し摘出します。また出血を止めたり、癒着をはがしたりすることも出来ます。

2.子宮鏡下手術の適応

子宮の内腔の病気が治療の対象となります。

  • 子宮内膜ポリープ
  • 粘膜下筋腫(大きさ、内腔への突出率により手術可能か決まります)
  • 子宮内膜の癒着

3.子宮鏡下手術のメリット

  • 腟からの操作のためお腹に傷がつきません。
  • 術後の痛みが軽くて済みます。
  • 出血が少なくて済みます。
  • 入院期間が短いです。

4.子宮鏡下手術のデメリット

子宮鏡手術は子宮内腔にある病変に限られるため、子宮筋腫の場合には摘出可能な大きさに限界があります。

5.手術の合併症

出血 通常は出血の少ない手術です。
感染 術中、感染予防のため抗生剤投与を行います。
疼痛 疼痛は比較的少ない手術ですが、疼痛があれば鎮痛薬で対応します。
子宮穿孔 稀に起こることがあり、穿孔の程度により内視鏡もしくは開腹での修復を必要とすることがあります。
水中毒 還流液により血液が希釈されて起こる合併症です。頭痛、嘔吐、痙攣、意識低下などの症状が出現します。
手術時間が長時間に及んだ場合に稀に起こることが報告されています。

6.手術までの流れ

  1. 手術の日程を決めます。手術日により内膜の状態を調整する内服薬を使用することがあります。手術は亀田総合病院で2泊3日で実施しており、月曜日、金曜日に行っています。
    鴨川・幕張共に日帰り手術は2020年7月現在行っておりませんが、再発リスクや体外受精成績の関連報告をみながら検討をおこなっているところです 。
  2. 手術の1-3ヶ月前に術前検査(血液検査/心電図/胸部レントゲン)を行ないます。

7.入院期間

  1. 手術前日 午後に入院して頂き、子宮の入り口を広げる棒を挿入します。
  2. 手術当日 麻酔科医師に管理を一任し手術をおこないます。
  3. 術後1日目で退院となります。
  4. 術後3−4週間後に外来受診となります。

8.麻酔

麻酔科医師に管理を一任しており、手術に適した方法を事前に相談させていただきます。

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